会社は毎日つぶれている

会社は毎日つぶれている (日経プレミアシリーズ)

会社は毎日つぶれている (日経プレミアシリーズ)

6000億もの不良債権の処理をした大手商社双日の社長だった人が書いた社長論。社長やってる人向けっぽい本。
率直な感想は、この手の文庫に多い、自分がやってきた事は正しかった、皆自分と同じようにするといい、という非ロジカル思考な本。全体的に具体性に欠いて、この会社独自と言うことが多く、精神論によりがち。社長って大変だというのはわかるし、6000おくもの不良債権を処理したことは凄いんだけど、この本読んだだけだとそこらへん何をやったのかがあまり書いてなかったり。。
著者は双日の前身の日商岩井からの生え抜きなので他を知らないから意見が偏りがちなんだけど、むしろそういったタイプの社長がどういう思考になるのかというのは興味深いかも。やっぱり創業社長とはぜんぜん意識が違う。
ちょっと気になったのは「社長は全力でやっていつでもやめられる準備をしておくべき」という所。戦略不全の因果と言う本によると、社長が変わるとたいてい方針が変わって業績が悪くなるって話が色々な会社の事例を元に分析されてて、ひとつの事例を元に言われてもあまり説得力がないなと思ってしまった。。