富野 由悠季

ガンダムの監督。エンターテイメント部門のシンポジウム後アニメ部門のシンポジウムのMCで出るというので、別段ガンダムのファンではないのだけれど、物作ってる人たちの話はジャンルが違っても参考になるだろうからとアニメ部門も参加してみたのだが・・・。
富野監督の服装から行動から言動からすべてが古臭く感じられて、更にいちいち業界の大御所的頑固さというか意地悪さみたいなのに耐え切れなくて途中で退場。ひとつの視点から見て、という軸はぶれてないので良いのだと思うのだけれど、なんかすべてが鼻についてしまいイライラ。たぶん業界的にそういう世界なんだろうなぁ・・・。
でも今回の大賞の作品はアニメと言いつつも水ににじむインク(?)をモーションカメラで撮ったもの重ね合わせて作られたもので、にじみの表現力をうまく使っていて新鮮な感じだった。しかし富野監督はそれが気に入らないようでw アニメはストーリーがなきゃ駄目って事を熱心に語っていたけれど、にじみが広がっていく工程ってのは、たとえば文化が伝播していく過程をマクロで見てみれば似たようなものだろうし、触発されるものは沢山あるわけで、意図的で作為的なストーリーがある物のみを作品であると規定するのは古いような。そう考えるとエンターテイメント部門とは真逆な感じだなぁ。もうちょっと間口の広い装置としてのアニメがあってもいいと思うし、だから今回にじみが大賞だったんだろうし。
・・・苦労してきたからってのはあるんだろうけれど。