ウェブ進化論
- 作者: 梅田望夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/02/07
- メディア: 新書
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googleがここのところgoogle earthやログ解析、メールサービス、HP作成、デスクトップ検索等、無料の恐ろしく高機能なサービスを立て続けに出していて、googleはいったいどこに行くのか!!と末恐ろしく感じていたのだけれど、本書の中に書かれていた
「googleは増殖する地球の厖大な情報をすべて整理しつくす」
「世界政府って言うものが仮にあるとして、そこで開発しなければならないはずのシステムは全部グーグルで作ろう。それがグーグル開発陣のミッションなんだよね。」
という「え、何!!」という恐ろしい理念のもと、インターネットという新たな世界の秩序を作り出していこうと次々と新たな試みを試しているわけで。
ちょうど昨日のすき焼きの席で、日本のマスコミは日本に不利になるような事でも平気で書くがそれはどうなんだ、という話になったときに、自分はそれを喜ぶ人たちが居て、その反応によりマスコミがより書きたて、また大衆が反応するという再生産が行われているのではないかと思うのだが、O君的にはそれがマスコミに扇動される衆愚政治に繋がるのではないかという懸念を示していた。それとちょうど相反するような事として本書にネット上のみんなで辞書を編集していくというWikipediaや、Linuxなりのオープンソース、予測対象の結果に連動して価値が決定される仮想証券とそれらが取引される市場を用意すし、「正しい予測をする」というインセンティブを持つ参加者が、その市場で自由に仮想証券の取引を行うという予測市場等(ブッシュ大統領選の得票率を0.1%程度の誤差で的中している)、意外と皆の判断は正しい、という面白い事が書かれていた。米ニューヨーカー誌のコラムニスト、ジェームズ・スロウィッキーという人が書いた「みんなの意見は案外正しい(邦題)」という本で
適切な状況の下では、人々の集団こそが、世の中で最も優れた個人よりも優れた判断を下すことがある
というテーマを追求した本だというくだりがあったのだけれど、インターネットの本質ってそこら辺にあるのかもなぁ・・・。
うー、誰かとWEB2.0談義してー!!w