映画「それでもボクはやってない」

なかなか面白くて考えてしまう映画。裁判(冤罪)の映画なので理屈っぽいし、終わった後に色々考えてしまったり、すかっとするエンターテイメント作品でもないので誰にでも進められる映画ではないのだけれど、3年間かけて取材したという裁判の様子はリアリティにあふれているし(実際の裁判は知らないけど・・・)、一進一退の攻防にはらはらしたり、主人公のがんばりに涙してしまったり、良い映画だった。
裁判は客観的な証拠等から人を裁くのが裁判であって、真実を明らかにする場所ではないんだなぁと。無知は罪悪という言葉があるけれど、裁判の実態というか、何をするところなのかという事をきちんと知らないといけないんだなぁと。それは道を歩くんだったら交通ルール知ってなきゃいけなかったり、ネットやるんだったらITリテラシーがないと危険だとかという事と一緒なのだけれど。大きな流れや仕組みの中で、ある部分犠牲になってしまうものって言うのがあるなぁとネットの炎上などを見ていると思うのだけれど、マクロを見るかミクロを見るかって視点でそれぞれ正義が変わってしまう面もあったりして、難しいなぁと思う。裁判もそんな感じだなぁと・・・。